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わかくさ便り
むし歯の初期症状について
むし歯は、歯のエナメル質が酸によって溶け、徐々に内部の象牙質や歯髄(歯の中央に位置する組織であり、歯の神経、血管、リンパ管が集まっている場所)にまで進行する疾患です。初期段階での症状を見逃さないことが、重症化を防ぐためには重要です。以下に、むし歯の初期症状について詳しく説明します。
1.歯の表面の白斑
むし歯の最初の兆候は、歯の表面に現れる白斑です。これは、エナメル質の脱灰が始まったサインで、歯のカルシウムやリンが酸によって溶け出すことによって生じます。この段階では、まだ痛みは感じませんが、エナメル質の透明感が失われ、白っぽい白斑が現れます。
2.歯の感覚の変化
むし歯が進行し始めると、冷たいものや甘いものを摂取した際に、歯に一時的な鋭い痛みや違和感を感じることがあります。これは、酸によってエナメル質が溶けて象牙質が露出し、外部刺激が歯髄に伝わるためです。
3.見た目の変化
初期のむし歯では、白斑から始まり、徐々に色が変わっていきます。進行すると、白斑は茶色や黒に変色することがあります。これらの変色は、エナメル質がさらに溶けていく過程で生じ、目に見える穴や溝ができる前兆です。
4.突然の痛み
初期のむし歯が象牙質に達すると、歯に刺激が加わった際に鋭い痛みを感じることがあります。例えば、冷たい飲み物や甘い食べ物を口にしたとき、またはブラッシングの際に痛みを感じることが増えます。これは、象牙質の微小な管を通じて刺激が歯髄に伝わるためです。
5.歯と歯の間の違和感
むし歯は歯と歯の間にできやすく、この部分のむし歯は初期段階で見逃されがちです、歯間の違和感や、食事中に食べものが歯間に引っかかりやすくなる場合は、むし歯の初期段階である可能性があります。フロスを使う際に違和感や痛みを感じた場合も、注意が必要です。
6.口臭や不快な味
初期のむし歯が進行すると、口腔内で細菌が繁殖しやすくなります。これにより、口臭や口の中に不快な味を感じることがあります。特に、フロスや歯ブラシを使った後でも口臭が消えない場合は、むし歯の初期症状である可能性があります。
7.歯茎の変化
むし歯の初期段階では、歯茎にも変化が現れることがあります。感染が広がると、歯茎が赤く腫れたり、ブラッシング時に出血することがあります。歯茎が後退し、歯の根元が露出することも初期むし歯の兆候です。
初期むし歯は早期に発見されれば、簡単な治療で進行を止めることができます。これにより、複雑な治療を避け、時間と費用を節約できます。そして、適切な口腔衛生習慣と定期的な歯科検診によって予防することが可能です。少しでも異常を感じた場合は早めに歯科医院を受診することが重要です。