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わかくさ便り
歯の治療後のメンテナンスについて
歯の治療が終わった後、治療箇所が落ち着いたからといって安心してはいけません。むしろ治療後こそが本当のスタートです。治療によって一時的に健康を取り戻した歯や歯ぐきも、適切なメンテナンスを怠れば、再発・悪化のリスクが高くなります。以下では、歯の治療後に必要なメンテナンスの重要性、具体的な方法、歯科医院でのケアの違いなどについて詳しく解説します。
🔷なぜ歯の治療後にメンテナンスが必要なのか?
1.再発リスクを下げるため
むし歯や歯周病は「治った」と感じても、原因となる細菌や習慣が変わっていなければ、再発する可能性が非常に高いです。たとえば、むし歯を削って詰めたとしても、同じブラッシング不足や甘いものの摂りすぎを続けていれば、同じ場所や別の歯に再発するリスクがあります。
2.治療した部分の長持ちのため
被せ物(クラウン)や詰め物(インレー・コンボジットレジン)などの補綴物は、物理的に人工物であり、経年劣化もします。適切なケアをしなければ、接着部分から細菌が侵入し、むし歯の再発や脱落の原因になります。
3.歯周病の進行を防ぐため
歯周病は自覚症状が少なく、知らないうちに進行します。治療が終わっても、日々のケアと定期的なプロによるチェックがなければ再発し、歯の喪失につながります。
🔷自宅で行うメンテナンス
1.正しいブラッシング
1日2~3回、特に就寝前の丁寧な歯みがきが重要です。毛先が細くて柔らかい歯ブラシを使い、力を入れすぎず、歯と歯茎の境目を意識して磨きます。歯ブラシは1ヶ月程度で交換しましょう。
2.補助清掃用具の活用
歯ブラシだけでは歯と歯の間(隣接面)の汚れは落としきれません。デンタルフロスや歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどを活用することで、清掃効率が格段に上がります。
3.フッ素入り歯磨き粉や洗口剤の活用
フッ素は歯の再石灰化を促し、虫歯の予防に非常に有効です。市販のフッ素配合歯磨き粉を使い、仕上げにフッ素入りの洗口剤を使用すると、より効果的です。
4.食生活の見直し
甘い物や間食の頻度を減らし、糖分が長時間口の中にとどまる習慣を避けましょう。また、よく噛んで唾液をたっぷり出すことも口内環境の改善に役立ちます。
🔷歯科医院でのメンテナンス
1.定期検診
3ヶ月~6ヶ月に1回の定期検診が推奨されます。検診では、治療個所の状態確認に加え、虫歯や歯周病の兆候を早期に発見できます。
2.PMTC(プロによる歯面清掃)
専用の機器と研磨剤を用いて、歯の表面についたプラークやバイオフィルム、着色を除去します。自宅では落としきれない汚れを落とすことで、虫歯や歯周病を予防します。
3.歯周ポケットの測定とケア
歯周病の進行度を確認するために、歯周ポケットの深さを測定し、必要に応じてスケーリング(歯石除去)やルートプレーニング(根面の滑沢化)などを行います。
4.フッ素塗布
高濃度のフッ素を歯科医院で塗布することで、歯の再石灰化を促進し、虫歯に強い歯質を作ることができます。特にむし歯リスクが高い人には効果的です。
🔷メンテナンスを怠るとどうなるか?
治療後のケアを怠ると、せっかく治した歯がまた悪くなるリスクが高まります。
・再治療が必要になれば、歯を削る量が増え、歯の寿命が縮まる。
・詰め物や被せ物が脱落したり、中で虫歯が再発する。
・歯周病の再発により、歯がぐらつき、最終的に抜歯が必要になることも。
・治療費や通院の手間が増える(経済的・時間的負担の増加)
🔷まとめ
歯の治療が終わった後も、口腔内の健康を維持するためには日々のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアの両立が不可欠です。特に、治療後の数か月は歯や歯茎が不安定な状態にあるため、注意深い観察と予防接種が大切です。再発を防ぎ、天然の歯を少しでも長く保つためにも、メンテナンスを「面倒なもの」ではなく、「自分の健康を守るための習慣」として捉え、継続的に取り組んでいきましょう。
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